コンテンツにスキップ

岸カルト

コラム#13029(2022.10.1)

1 プロローグ

 で、岸カルトとは、一体何ぞや。
 それは、コア商品たる冒頭に掲げた見せ金再軍備商品──(それ自体が架空の存在たる)吉田ドクトリン(後述)を「克服」対象として掲げるところの、コア商品、とも形容することができる──のほか、日本の「右」の人々が好むありとあらゆる政治的課題を掲げる一方で、(阿吽の談合関係にあるところの)「左」の人々を使嗾してそれらに対して反対の言動を行わせる、というマッチポンプを継続的に行うことによって、それが永遠に達成できない、という形で商品化して、「右」の人々向けに「売り」出す、という世界を見渡しても他に例を見ない、政治屋家業、であって、岸信介から始まるところの、この岸カルト、の、世襲される代々の教主が、日本の「右」の人々をして、これらインチキ商品を、合法非合法の政治資金を提供したり、票を投じ、集めたりして購入する信徒たらしめ続けることによって、これまた同カルトが創りだした、自由民主党なる政党、を恒久政権政党化すると共に、その政党を事実上支配し続ける、つまりは、日本を支配し続ける、という、統一教会も真っ青の醜悪極まりないカルトなのだ。
 この岸カルトは、必然的に、日本の、米国への属国化、及び、宗主国の中共への移行準備、をもたらすこととなり、その結果として、日本の脳死と日本文明の滅亡──プロト日本文明への回帰──を招来して現在に至っている。


(1)吉田茂(1878~1967年)

 「国防は国の基本である。

⇒晩年に転向したのではなく、一貫して吉田はそう考えていた、と見るべきだろう。(太田)

 しかし、今の日本はアメリカとの安全保障の下に経済復興を図るのが第一で、アメリカが守ってやるというのだから守って貰えばよいではないか。

⇒これは今にして思えば、吉田茂が杉山構想について示唆した発言だった。
 付言すれば、吉田が、1946年5月に初めて首相に就任する際、「戦争に負けて、外交に勝った歴史はある」と側近に語った。」(コラム#1651)(注1)のも、また、朝鮮戦争勃発時の占領軍による日本再軍備要求を撥ねつけたのも、それぞれ、米ソ関係が杉山らの目論見通りに展開しているので、当面、高みの見物を続けたい、という趣旨に加えて、それみたことか、対ソ抑止どころか、事実上米ソ熱戦が勃発したじゃないか、杉山構想はスゴイや、ここは朝鮮での戦争が終わるまでは米国だけに対処させるぞ、という趣旨、だったに違いない、と、今頃になって気付いた。


⇒岸自身も矢次が指摘した話に頷いている(★94)ところ、このような背景事情からすると、吉田は改憲を占領軍にやらせようとして失敗し、その時点で、芦田解釈へと憲法9条の政府解釈を再変更する選択肢が理論上あったものの、それは、旧憲法下で、一度断って幣原に首相をやらせた自分を改めて首相に任命してくれた昭和天皇に対する反逆行為そのものであって、亡くなった岳父の牧野伸顕にも顔向けができないだけではなく、廃止されなかったところの、内奏(注7)、の際に昭和天皇から直接難詰されることが必至であることから採り得ず、日本の主権回復後の1953年に、岸に対し、憲法改正が事実上不可能であって政府解釈変更しか手段がないことを自覚させるために憲法調査会会長を命じ、 岸の方は、実は憲法改正も政府解釈変更もやる気がなかったことから、ボロが出るのを避けるため、翌年、真逆の理由をあえて標榜して吉田から逃げた、と、私は見るに至っている。


(3)鳩山一郎(1883~1959年)

 しかし、私に言わせれば、鳩山は、芦田解釈への政府憲法解釈変更を、まず、最優先順位で実行すべきだったのだ。
 いや、それを行い、再軍備に乗り出しておれば、ソ連との国交回復や平和条約締結は、容易に、しかも、日本に有利な形で実現できたはずなのだ。
 鳩山は吉田にわだかまりがあり、二人が胸襟を開いて話をすることはできなくなっていた(典拠省略)ことから、吉田が鳩山に知恵を付ける機会はなかったことだろうが、吉田は、やはり、東大法出の鳩山はてんでダメだな、と溜息をついていたことだろう。
 とまれ、この時、鳩山が憲法政府解釈変更/再軍備をやらなかった、というその後の日本にとっての致命的ミスに、鳩山のすぐ側にいた岸は付け込む形で岸カルトの隠れ「教義」を構築した、と、私は見るに至っている。(太田)


3 岸カルトを巡って
(2)岸信介及び統一教会並びに嫌朝鮮(雑商品A)

 「岸信介は、──正力松太郎などとともに米中央情報局(CIA)から膨大な資金提供を受けていた。──2007年に米国務省が日本を反共の砦とするべく岸信介内閣、池田勇人内閣および旧社会党右派を通じ、秘密資金を提供し秘密工作を行い日本政界に対し内政干渉していたことを公式に認めている。
 一方、冷戦期においては金額は少ないながらも社会党と共産党もソ連から援助を受けている。──
 また、岸の言葉として「政治は力であり、金だ。」というものがある。岸内閣の頃に金権政治の体質が始まったとする見方もあり、鳩山一郎は岸をさして「あんなに金に汚くてはいけない」と言っていたという。しかし岸は田中角栄の金の集め方を危険視しており、「金は濾過機を通せ」と語っていた。なお、岸にはいくつかの戦後賠償に関する汚職疑惑が浮上したが、いずれも立ち消えになっている。」(※)

⇒そもそも、他国の諜報機関から資金の提供を受けるなどということは、悪魔と契約したファウストに譬えるべき、国賊的行為であり、岸、ひいては岸が作ったに等しい自民党、も、社共も、全てが国賊的過去を持つと言われても仕方あるまい。
 ちなみに、CIAは、西独の諜報機関の整備を支援した(後述)が、西独の政党に資金提供した形跡はない。
 CIAは、岸に資金提供をしていたことに加え、日本で特権的立場にある宗主国の諜報機関であることもあり、岸のカネがらみ等の汚い部分の多くも掴んでいたはずだ。
 こういう次第である以上、岸は、CIAからの依頼を断れない立場にあり続けた、と見てよかろう。(太田)